はかなげなのに、強い意志を感じる布アート

私は若いときから布が好きです。母が洋服を縫っていたせいかもしれないけど、柔らかで手ざわりがあったかい、でも、どんな形にもなる・・・。そんな布を使った作品づくりで、最近気になった作家がいます。その方たちは、碓井ゆいさんと公花さん。

碓井さんは、関東を拠点に働き生活を営む一人の女性として、女性史を背景に、今の女性の立ち位置を社会に問う作品を制作しています。公花さんは、スペインを拠点にアフリカ最後の植民地「西サハラ」の独立のために、スペインの国際人権芸術活動団体主催の「ARTifariti」に参加しています。

あいちトリエンナーレ2019「ガラスの中で」

碓井さんの近作は、あいちトリエンナーレ2019に出展した「ガラスの中で」。巨大なシャーレのような枠にオーガンジーの布が張られアップリケや刺繍を施した作品です。赤ちゃんや女性の労働に関するものをテーマとして、染色体のように左右対称で2つひと組みの構成にしています。

ハートフィールド2017「公花展 愛の甘いお茶」

公花さんの近作は、名古屋のハートフィールドギャラリーで2017・2019・2020年に催された「公花展」。西サハラの女性がまとう薄布「メルファ」の切れ端を、公花さんが一人一人から好意で譲り受けコラージュ作品に仕上げています。

はかなげに見えるけれど強いメッセージが感じられ、私の心に残りました。

スタッフ/広瀬由利子(nickname:ゆりば) 二世帯同居で、孫育て中です。

 

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